多発性筋炎・皮膚筋炎 

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 多発性筋炎・皮膚筋炎 


 治療の原則


1. 急性期には入院安静を原則とし、治療期間が長期的に及ぶことを十分説明する。

2. 薬物療法

 ステロイドの経口投与が、第一選択である。約20%の症例では、改善がみられない。ステロイドの効果がみられないときには、再増量かパルス療法を行う。さらに、効果不十分あるいは副作用のためステロイド投与が困難な例には、免疫抑制薬を併用する。

 処方の実際


1. 副腎ステロイド薬の経口投与

 定型的多発性筋炎・皮膚筋炎の場合は、プレドニゾロン(PSL)60mg/日(1〜1.25mg/kg/日)から開始し、原則として初期量を1〜2ヶ月間続ける。効果があれば、その後2週間に10%程度の割合で減量する。

 治療効果は血清CK値と筋力で判定し、まずCK値が下がり、遅れて筋力が改善する。血清CK値と同時に血清CKアイソザイムを測定すれば、筋線維再生の目安となる(CKーMB/CK比が10%以上のときは、再生が優位とされる)。

 PSLの減量中に筋力低下が明らかになったら、PSLを血清CK値上昇前の用量に戻す。筋力および血清CK値が正常化した慢性期でも、数ヶ月間はPSL5〜10mg/日(10〜20mg/隔日)は維持する。再燃防止のため、少量のPSL(5〜10mg/隔日)を数年間は続ける。

2. ステロイドパルス療法

 ステロイド初期投与量で無効あるいは効果不十分な場合は、メチルプレドニゾロンのパルス療法(1,000mg/日、点滴静注、3日間)の後、PSL60mg/日を後療法として投与する。

3. 免疫抑制薬

 ステロイドが無効な場合は、免疫抑制薬の併用が有効であるが、副作用には十分注意する。(1)アザチオプリンはPSLとの併用で使用し、1mg/kg/日を経口投与し、副作用がなければ2mg/kg/日まで増量する、(2)メトトレキサートも有効とされ、5〜30mgの点滴静注、1回/週(または7.5〜20mg/回/週の経口投与)を行う、(3)シクロホスファミド100mg/日、ミゾリビン300mg/日なども投与することもある。急性間質性肺炎や肺線維症を伴う場合は、ステロイド抵抗性であることが多く、初期からメチルプレドニゾロンのパルス療法(1,000mg/日静注、3日間)やシクロホスファミド50mg/日から始め100mg/日まで増量する、(4)シクロホスファミドの静注療法(100mg/日、1回/3〜4週)も有効例がある、(5)シクロスポリン300mg(5mg/kg/日)を投与することもある。

4. その他

 γグロブリン大量点滴静注療法は有効とされているが、高価な点および1ヶ月毎の反復使用などの問題点も多い。血漿交換療法による有効例もあるが、無効との報告もある。

(大越教夫 筑波大学臨床医学系神経内科:Therapeutic Notes : 18,1997)


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