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嚥下障害のある患者の口腔ケア ![]()
嚥下障害のある患者は経口摂取量も減少しがちになり、それによって口腔内の自浄作用も低下し、口臭もおこってくる。この状態で放置していると、ますます口腔内は不潔となり、食欲減退や肺炎などをひきおこすことになる。むせることのないような口腔ケアの援助が必要である。
患者自身が行える場合
頚部から胸部にかけてタオルをあて、イスにすわり頭部を前屈姿勢にする。むせた時 の対応のため、タオルを握っておく。まず、極少量の水を含んで、3回程静かに含嗽をする。
歯ブラシに練り歯ミガキを極少量つけ、汚水が口腔から流れ出てきてもいいように少し開口した状態でブラッシングする。
その後、少量の含嗽剤(イソジンガーグル水等)で回数を多く含嗽する。
含嗽は少量の水で行うこと、口内での水の移動は静かに行うことが大切である。
前屈姿勢はケアが終わるまで保持する。
介助者が施行する場合
体位としては、座位では頭部を強く前屈姿勢にし、臥位では側臥位にする。
患者に小タオルを握らせ、頚部〜胸部にかけてタオルをかける。
練りハミガキ使用が困難な時はイソジンガーグルを歯ブラシに含ませ磨く。
極少量の水で含嗽を行うが、むせる危険のある場合は吸引器があればそれを使用し、なければ注射器にネラトンカテーテルを接続させておき汚水を吸引する。
口腔内の爽快感が得られるまでには数回の含嗽が必要なので、歯科医の処置のように吸引器具を口腔内にいれて施行するのもよい。
口に含む水の量が多いと口腔内での水の移動が小さく含嗽効果が期待できない。
効果的な含嗽剤
適用 薬剤・用法・作用 殺菌消毒 イソジンガーグル 15〜30倍に希釈
咽頭炎、口内炎、口腔内の消毒オラドール 臭化ドミフェン・100倍希釈
口腔・咽頭感染予防、口腔内の消毒ハチアズレ 100mlの水に溶解
咽頭炎、扁桃炎、口内炎、舌炎に適応口内乾燥 重曹(炭酸水素ナトリウム) 2%重曹水
粘膜溶解作用、口内炎に適応レモン水 適量
唾液分泌促進作用口臭 重曹+ハッカ油(総メントール50%以上) 2%重曹水にハッカ油1〜2滴
粘膜溶解作用、清涼感オキシドール+ハッカ油 10倍希釈オキシドールにハッカ油1〜2滴
唾液分泌促進作用舌苔 重曹 1〜2%液
粘膜溶解作用オキシドール 10倍希釈
口内粘膜消毒・症状によっては使用できない薬剤もあるので、使用時は注意する。
・含嗽の効果をあげるには、一度に繰り返し3回以上行うことが大切である。
イソジンガーグルの含嗽等でも口腔内細菌数の現象がみられるが、含嗽のみでは歯垢は除けず、約2時間程で口腔内細菌は含嗽前になるといわれている。含嗽と併用してブラッシングを行うことがより効果的である。