早期関節リウマチ患者における4つの異なった治療戦略の臨床的および放射線学的帰結(the BeSt study):無作為化対照試験
Clinical and radiographic outcomes of four different treatment strategies in patients with early rheumatoid arthritis (the BeSt study): A randomized, controlled trial
Y. P. Goekoop-Ruiterman, J. K. De Vries-Bouwstra, C. F. Allaart, D. van Zeben, P. J. Kerstens, J. M. Hazes, A. H. Zwinderman, H. K. Ronday, K. H. Han, M. L. Westedt, A. H. Gerards, J. H. van Groenendael, W. F. Lems, M. V. van Krugten, F. C. Breedveld, B. A. Dijkmans
Leiden University Medical Center, Leiden, The Netherlands
Arthritis and rheumatism 2005 Nov;52(11):3381-90
目的
いくつかの治療戦略が関節リウマチ(RA)の改善に有用であることが判明しているが、長期の関節損傷および機能低下を防止するための最適な戦略は不明である。本研究では、すべての患者に集中的なモニタリングを行い、4つの異なった治療戦略の臨床的および放射線学的帰結を比較した。
方法
多施設共同無作為臨床試験において、508例の患者を4つの治療戦略群に割り付けた:連続的なDMARD(疾患修飾的抗リウマチ薬)単独治療群(グループ1)、ステップアップ併用療法群(グループ2)、高用量プレドニゾンの漸減を伴う初期併用療法群(グループ3)、およびTNF拮抗薬インフリキシマブとの初期併用療法群(グループ4)。低い疾患活動性(44関節における疾患活動性スコアが2.4以下)を得るために3カ月ごとに治療の調整を行った。
結果
プレドニゾン(グループ3)またはインフリキシマブ(グループ4)を含む初期併用療法は、DMARD単独治療(グループ1)およびステップアップ併用療法群(グループ2)に比べて早期の機能的改善をもたらし、3カ月目におけるオランダ版健康度評価質問票(D-HAQ)の平均スコアは、グループ1と2では1.0、グループ3と4では0.6であった(p<0.001)。1年後のD-HAQ平均スコアはグループ1と2では0.7、グループ3と4では0.5であった(p=0.009)。グループ1から4のSharp/Van der Heijde放射線学的関節スコア総点数の増加中央値は、それぞれ2.0、2.5、1.0、および0.5であった(p<0.001)。有害事象および脱落例の数は各グループ間で有意差がなかった。
結論
早期RA患者において、プレドニゾンまたはインフリキシマブを含む初期併用療法は、DMARD単独治療またはステップアップ併用療法に比べて早期の機能的改善をもたらし、1年後の放射線学的関節破壊が少なかった。
コメント
従来関節リウマチは、治療により症状の改善は得られても、関節破壊の予防、改善は得られなかった。今回、早期リウマチに対するDMARSとインフリキシマブ併用療法を用いて、関節破壊の予防、抑制が得られたことが4群比較試験で示された。このことにより、RA治療は寛解を目標として関節障害の軽減を目指す時代に入ったと考えられる。
監訳・コメント:大阪大学大学院医学系研究科 身体防御健康医学 吉崎 和幸先生
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