多関節型若年性関節リウマチ治療のためのインフリキシマブ+メトトレキサートの無作為化プラセボ対照臨床試験
A Randomized, Placebo-Controlled Trial of Infliximab Plus Methotrexate for the Treatment of Polyarticular-Course Juvenile Rheumatoid Arthritis
Ruperto N, Lovell DJ, Cuttica R, WilkinsonN, Woo P, Espada G, Wouters C, Silverman ED, Balogh Z, Henrickson M, Apaz MT, Baildam E, Fasth A, Gerloni V, Lahdenne P, Prieur AM, Ravelli A, Saurenmann RK, Gamir ML, Wulffraat N, Marodi L, Petty RE, Joos R, Zulian F, McCurdy D, Myones BL, Nagy K, Reuman P, Szer I, Travers S, Beutler A, Keenan G, Clark J, Visvanathan S, Fasanmade A, Raychaudhuri, A, Mendelsohn A, Martini A, Giannini EH, for the Paediatric Rheumatology International Trials Organisation and the Pediatric Rheumatology Collaborative Study Group
IRCCS, Istituto G. Gaslini, Genoa, Italy.
Arthritis & Rheumatism 2007 Aug 30;56(9):3096-3106
目的
若年性関節リウマチ(JRA)の治療におけるインフリキシマブの安全性および有効性を評価する。
方法
本研究は、多国間多施設無作為化プラセボ対照二重盲検試験である。メトトレキサート(MTX)療法にもかかわらず多関節型JRAが持続している小児患者122例を、14週間のインフリキシマブ投与またはプラセボ投与に無作為に割り付け、その後44週目まで全小児患者にインフリキシマブを投与した。すなわち、44週目までMTX+インフリキシマブ3 mg/kgを併用投与する群、および14週間のMTX+プラセボ投与後に44週目までMTX+インフリキシマブ6 mg/kgを併用投与する群である。
結果
14週目の改善は、米国リウマチ学会(ACR)の基準による小児ACR30%(ACRPedi 30)反応率で、インフリキシマブ3 mg/kg投与群の患者のほうがプラセボ投与群よりも高かったが(それぞれ63.8%、49.2%)、有効性の主要評価項目における群間差は統計的に有意ではなかった(P=0.12)。プラセボからインフリキシマブ6 mg/kgへの変更後、全患者にインフリキシマブが投与されていた16週目に、ACR Pedi 30反応は全患者の73.2%で達成された。52週目に、ACR Pedi 50およびACR Pedi 70反応は、それぞれ患者の69.6%および51.8%で達成された。インフリキシマブの忍容性は通常良好であるが、インフリキシマブ3 mg/kgの安全性プロファイルは、インフリキシマブ6 mg/kgと比較して良好ではなく、3 mg/kg投与群で重篤な有害事象、投与時反応、インフリキシマブに対する抗体、さらに新たに誘導された抗核抗体および二本鎖DNAに対する抗体が高い頻度で認められた。
結論
インフリキシマブ3 mg/kgおよび6 mg/kgの投与は1年目で持続的な有効性を示したが、3カ月目の有効性に関する主要評価項目の達成について、インフリキシマブ投与群とプラセボ投与群の間に有意差は認められなかった。安全性データは、リスク/効果プロファイルが6 mg/kg投与のほうが良好である可能性を示唆した。これらの結果から、JRA小児患者におけるさらなる研究が必要とされる。
コメント
JRAは多関節型以外に、単関節型、全身型の3種に分類される。多関節型は成人の関節リウマチの小児版と考えられている。このため、抗TNF-α抗体(インフリキシマブ)は有効性が期待できる。しかし、全身型は病態が異なるため、多関節型と同程度に有効であるかどうかは不明である。
監訳・コメント:大阪大学大学院医学系研究科 身体防御健康医学 吉崎 和幸先生
PudMed: