早期関節リウマチ患者に対する導入療法としてのインフリキシマブとメトトレキサートの併用療法
Infliximab and methotrexate as induction therapy in patients with early rheumatoid arthritis
van der Bijl AE, Goekoop-Ruiterman YP, de Vries-Bouwstra JK, Ten Wolde S, Han KH, van Krugten MV, Allaart CF, Breedveld FC, Dijkmans BA.
Arthritis Rheumatism 2007 Jul;56(7):2129-34
目的
早期関節リウマチ(RA)患者に対する導入療法としてのインフリキシマブとメトトレキサート(MTX)の併用療法の有効性を評価すること。
方法
BeSt試験の第4群として組み入れられていた疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の投与歴のない早期活動性RA患者に対し、最初にインフリキシマブ(3 mg/kg)とMTX(25 mg/週)の併用による治療を行い、3カ月ごとに疾患活動性スコア(DAS)を評価した。6カ月間以上にわたり低い疾患活動性(DASが2.4以下)が維持されていた患者に対しては、インフリキシマブの投与量を漸減して最終的に中止し、その後MTXの投与量を10 mg/週まで漸減した。DASが2.4を超える患者に対しては、インフリキシマブを増量(最大10 mg/kg)した後に別のDMARDに切り替えた。関節内投与以外のコルチコステロイドは許可しなかった。治療を2年間行った後に、機能程度と修正Sharp/van der Heijdeスコアとを評価した。
結果
120例の患者のうち、67例(56%)の有効例では低い疾患活動性が維持され、中央値で9.9カ月後にインフリキシマブが中止され、2年後におけるMTX投与量の中央値は10 mg/週であった。別の10例では中止後に再燃がみられ、中央値で3.7カ月後にインフリキシマブが再開された。13例では低い疾患活動性が維持されず、様々な用量のインフリキシマブが投与された。30例では治療は成功しなかった。上記67例の有効例においては、治療が無効であった30例の患者よりも関節破壊の進行が少なかった。
結論
最初にインフリキシマブとMTXの併用による治療を行った早期活動性RA患者の56%では、DASが2.4以下となった後にインフリキシマブを中止することができた。これらの患者においてはMTX投与量が10mg/週まで漸減されたが、また疾患活動性も低く維持されていた。
コメント
関節リウマチの予後を規定する所見は関節破壊であり、いかに関節破壊を未然に防ぐかが治療上重要である。インフリキシマブは従来、後期リウマチに対する有効性が示されてきたが、今回早期リウマチの症状のみならず関節破壊についても有効性が認められた。さらにインフリキシマブを中止してもメトトレキサート10mg/週で有効性が維持できたことは朗報である。
監訳・コメント:大阪大学 先端科学イノベーションセンター 吉崎 和幸先生
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