全身性エリテマトーデス患者における増加したダブルネガティブT細胞によるIL-17産生および腎浸潤
Expanded double negative T cells in patients with systemic lupus erythematosus produce IL-17 and infiltrate the kidneys
Crispín JC, Oukka M, Bayliss G, Cohen RA, Van Beek CA, Stillman IE, Kyttaris VC, Juang YT, Tsokos GC.
Department of Medicine, Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.
The Journal of Immunology 2008 Dec 15;181(12):8761-6.
CD4(−)CD8(−)のダブルネガティブ(DN)T細胞は、全身性エリテマトーデス(SLE)患者において増加がみられ、CD4(+)T細胞と同等の効率で自己抗体産生を刺激する。本研究では、SLE患者由来のDN T細胞が多量のIL-17とIFN-γを産生すること、ならびにin vitroにおいてアクセサリー細胞存在下で抗CD3抗体により刺激した際に増加することが示されている。さらに、IL-17(+)DN T細胞はループス腎炎患者の腎生検中に認められる。今回の結果から、DN T細胞が炎症性サイトカインであるIL-17とIFN-γを産生することが確認され、これらがSLE患者における腎障害の発症に寄与していることが示唆される。
コメント
SLE患者における腎障害の発生機序は不明であったが、免疫学的機序によって生じることが示唆された研究である。しかも幼若なT細胞によるIL-17およびIFN-γ産生が示され、免疫機序によるSLE腎症の発症が初めて示唆された興味深い論文である。
監訳・コメント:大阪大学 先端科学イノベーションセンター 吉崎 和幸先生
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