パーキンソン病における末梢神経障害:有病率と決定要因
Neuropathy in Parkinson disease: Prevalence and determinants
Rajabally YA, Martey J.
Neuromuscular Clinic, Department of Neurology, University Hospitals of Leicester, Leicester General Hospital, Leicester LE5 4PW, UK yusuf.rajabally@uhl-tr.nhs.uk.
Neurology. 2011 Nov 29;77(22):1947-50. Epub 2011 Nov 2.
パーキンソン病(PD)患者37例、および年齢、性別をマッチさせた対照37例について末梢神経障害の有無を検討した。PD患者14症例(37.8%)で、対照3例(8.1%)と比較して有意に末梢神経障害が認められた(P=0.005)。このPD 14症例と、別のPD非合併末梢神経障害患者28例(同期間に同施設を受診した連続した症例)につき、末梢神経障害に対するビタミンB12の関与についても検討したが、非PD例に比べてPD例ではビタミンB12欠乏症が有意に多く(P=0.024)、血清ビタミンB12濃度はPD例で有意に低かった(P=0.002)。PD例では、レボドパ累積曝露量とPD罹病期間(P=0.001)、および血清ビタミンB12濃度(P=0.044)が有意に相関しており、レボドパ累積曝露量に関連したビタミンB12欠乏症が末梢神経障害に起因している可能性が示唆された。PD患者に対しては、ビタミンB12濃度のモニタリングと補給、および末梢神経障害の臨床評価を定期的に行うことが望ましい。
コメント
パーキンソン病は中枢神経系が障害される疾患であるが、末梢神経系の異常を合併することも知られている。本論文は末梢神経障害の一因として、治療に用いられたレボドパへの累積曝露と、それに起因することが機序の一つとして推測されているビタミンB12の欠乏を指摘したものである。今後さらなる検討が必要であるが、off時のジストニアに伴う痛みと考えられている中に神経炎性の痛みも含まれている可能性があることなど興味深いため紹介した。
監訳・コメント:大阪府立急性期・総合医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
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