救急入院した高齢者における包括的高齢者評価の効果:無作為化比較対照試験のメタアナリシス
Comprehensive geriatric assessment for older adults admitted to hospital: meta-analysis of randomised controlled trials
Ellis G, Whitehead MA, Robinson D, O'Neill D, Langhorne P.
Medicine for the Elderly, Monklands Hospital, Airdrie, North Lanarkshire, Scotland, UK. Graham.ellis@lanarkshire.scot.nhs.uk
6カ国において、救急入院した高齢者に対して病院で包括的評価を行った患者10,315例を評価した無作為化比較対照試験22件を対象に、メタアナリシスを実施した。包括的評価を受けた高齢患者は、一般診療患者に比べ、フォローアップの終了時点で、生存して自宅で生活している割合が高く、6カ月時点でのオッズ比(OR)は1.25(95%信頼区間[CI]1.11〜1.42)、12カ月時点では1.16(CI 1.05〜1.28)であった。また、居住介護施設で生活している割合が低かった(OR 0.78)。患者が死亡したり悪化を認めたりする割合も低かった(OR 0.76)。また、認知機能の改善を認める割合も有意に高かった。包括的評価をさらに「病棟単位」、「チーム単位」の群に分けてみると「病棟単位」群で効果が認められる傾向にあった。
コメント
包括的高齢者評価は、治療および長期フォローアップの計画を立て、多元的かつ多専門分野にわたる診断支援を行うというものである。救急入院高齢者に対し入院当初に包括的高齢者評価を行うことにより、患者が生存して自宅で生活している割合が増加することが示唆された。クリティカルパス、地域連携パスの利用が推進されてきているが、その重要性の根拠となる論文である。
監訳・コメント:関西大学 社会安全学研究科 公衆衛生学 高鳥毛 敏雄先生
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