リウマチ性多発性筋痛症における筋間質の炎症性サイトカイン濃度の上昇
Increased muscle interstitial levels of inflammatory cytokines in polymyalgia rheumatica.
Kreiner F, Langberg H, Galbo H.
Rigshospitalet, Copenhagen University Hospital, Copenhagen, Denmark. frederik.kreiner@me.com
Arthritis Rheum. 2010 Dec;62(12):3768-75. doi: 10.1002/art.27728.
リウマチ性多発性筋痛症(PMR)における筋肉症状の疾患メカニズムを明らかにするため、プレドニゾロン療法の前後で筋肉間質内サイトカイン濃度を測定した。PMRと新規診断されたグルココルチコイドによる治療歴のない患者20例と対照20例を対象に、14日間のプレドニゾロン療法(20 mg/日)の前後で、症状を呈する外側広筋および僧帽筋についてインターロイキン‐1α/β(IL-1α/β)、IL-1受容体アンタゴニスト、IL-6、IL-8、腫瘍壊死因子α(TNFα)、単球走化性因子1(MCP-1)の筋肉間質内濃度を測定した。すべてのPMR患者の症状はプレドニゾロンにより1〜2日で消失した。外側広筋および僧帽筋ともに、治療前のすべてのサイトカインの間質内濃度は、PMR患者群で対照群に比べて顕著に高く(P<0.05)、特にIL-6、IL-8、MCP-1で著高を示した。治療後では、PMR患者群の間質内サイトカイン濃度は対照群に比べて低下傾向を示したが、IL-6、IL-8、MCP-1は対照群に比べて有意に高値であった。
コメント
本研究は、病因も病態も不明な点が多いPMRの病態を解明する上で、重要な情報を与えるものである。リウマチ性多発性筋痛症という病名から、関節への何らかの関与があると考えられていたが、筋自体にたしかに炎症が存在し、それが病態に関与していることが示された。筋間質内のサイトカイン測定というユニークな方法を用いた発想が、この結果を生んでいる。これにより、筋における炎症性サイトカインの産生が示され、特にIL-1α、IL-1β、IL-6、IL-8、MCP-1の関与が示唆され、これらのサイトカインをターゲットとする治療法の展開が期待できる。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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