マウス実験的関節炎後期の滑膜Th17細胞におけるインターロイキン-22の発現増加はインターロイキン-1により調節され、骨破壊を促進する
Increased expression of interleukin-22 by synovial Th17 cells during late stages of murine experimental arthritis is controlled by interleukin-1 and enhances bone degradation.
Marijnissen RJ, Koenders MI, Smeets RL, Stappers MH, Nickerson-Nutter C, Joosten LA, Boots AM, van den Berg WB.
Radboud University Nijmegen Medical Centre, Department of Rheumatology, Rheumatology Research and Advanced Therapeutics, Nijmegen, The Netherlands. RJMarijnissen@reuma.umcn.nl
Arthritis Rheum. 2011 Oct;63(10):2939-48. doi: 10.1002/art.30469.
インターロイキン(IL)-22とその受容体(IL-22R)は関節リウマチ患者の滑膜にみられるが、IL-22を産生する細胞および、疾患の発生機序への関与については明らかではない。本研究では、マウスTh17細胞からのIL-22の産生、ならびに実験的関節炎マウスにおけるIL-22の役割について検討した。
マウスTh17細胞におけるIL-22の産生がIL-1およびIL-23により大きく促進された。IL-1とIL-23を同時に作用させるとIL-22の産生は相乗的に増加した。
進行性のびらん性関節炎を発現することが知られるIL-1レセプターアンタゴニスト欠損(IL-1Ra-/-)マウスの滑膜では、IL-17の発現増加が中程度〜重度の炎症性組織に見られるが、IL-22とIL-22Rは重度の炎症性組織でのみ増加していた。抗IL-22抗体の投与により、IL-1Ra-/-マウスの炎症と骨びらんが抑えられた。また、炎症性滑膜から得られた細胞の分析により、IL-22は主にIL-17を発現するT細胞により産生されることが明らかになった。
本研究の結果から、IL-1により誘発される慢性的な関節破壊においてIL-22が重要な役割を果たすことが示唆される。
コメント
RAにおける骨破壊の予防および改善は、予後を規定する重要因子である。このたびの結果により、IL-22の関与およびIL-1阻害により骨破壊が予防されることを示したことはIL-22阻害と共に新たな治療への展開を示唆する。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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