benzodiazepineの使用と認知症のリスク:地域住民に基づいた前向き研究
Benzodiazepine use and risk of dementia: prospective population based study.
Billioti de Gage S, Bégaud B, Bazin F, Verdoux H, Dartigues JF, Pérès K, Kurth T, Pariente A.
Université Bordeaux Segalen, F-33000 Bordeaux, France.
BMJ. 2012 Sep 27;345:e6231. doi: 10.1136/bmj.e6231.
ベンゾジアゼピンの使用と新規発症の認知症との間に関連があるとの報告があるが、このことを確かめるために行われた地域住民を対象とした追跡調査研究(フランスのAQUIDデータによる研究)である。
少なくとも3年間、認知症に罹患しておらず、ベンゾジアゼピンを服用していなかった男女1,063人(平均年齢78.2歳)を対象とし、認知症の発症診断は、神経科医により判定している。
15年のフォローアップ期間中に、253件の認知症の発症が確認された。新規使用は認知症リスクの上昇と関連していた(HR 1.60)。抑うつ症状の有無を考慮した解析からも同様の関連が示された。コホート内症例対照研究の結果からもベンゾジアゼピンを使用したことのある参加者では、認知症リスクが約50%上昇していた。過去の使用者、最近の使用者でも同等なリスク比であった。ベンゾジアゼピンの潜在的な有害作用を考慮すると、無差別で広範な使用は警告されるべきである。
コメント
ベンゾジアゼピンは短期使用で認知に悪影響を与えることが知られているが、長期使用による影響については、データがそろっていない。本研究はコホート研究によりベンゾジアゼピンの使用と認知症との関係をみたものである。その結果、関連があるという結論であった。ベンゾジアゼピンは内科医もよく使う薬物であり、依存性を有する薬物であることから安易な使用に警告を発したものである。
監訳・コメント:関西大学 社会安全学研究科 公衆衛生学 高鳥毛 敏雄先生
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