遅延ガドリニウム造影磁気共鳴画像による早期関節リウマチにおける指関節軟骨破壊の分子イメージング
Molecular imaging of cartilage damage of finger joints in early rheumatoid arthritis with delayed gadolinium-enhanced magnetic resonance imaging.
Miese F, Buchbender C, Scherer A, Wittsack HJ, Specker C, Schneider M, Antoch G, Ostendorf B.
University Dusseldorf, Medical Faculty, Department of Diagnostic and Interventional Radiology, Dusseldorf, Germany.
Arthritis Rheum. 2012 Feb;64(2):394-9. doi: 10.1002/art.33352.
関節軟骨のグリコサミノグリカン含量および軟骨厚さを評価するため、早期関節リウマチ(RA)患者9例(女性7例、男性2例、平均年齢49±13歳、年齢範囲25〜68歳)ならびに健康対照13例(女性10例、男性3例、平均年齢51±12歳、年齢範囲25〜66歳)の計22例を前向きに登録した。示指と中指の44のMCP関節について、可変フリップ角法および3T MRIを用いて、軟骨の厚さおよび軟骨の遅延ガドリニウム造影MRI(dGEMRIC)指標(T1[msec])を求め、骨浮腫、びらん、滑膜炎(RA MRIスコア判定基準)について評価した。
早期RA群のdGEMRIC指標(平均±SD)は421±76msecで、健康対照(497±86msec)より有意に低かった(P=0.042)。標準X線像で関節裂隙の狭小化はみられなかった。軟骨の厚さ(平均±SD)に早期RA群と対照群で有意差はなかった(示指:RA患者1.27±0.23mm vs. 健康対照1.46±0.34mm[P=0.16]、中指:RA患者1.26±0.23mm vs. 健康対照0.97±0.47mm[P=0.10])。軟骨の厚さとdGEMRIC指標との間に有意な相関は認められなかった(RA患者r=0.36、P=0.88、健康対照r=0.156、P=0.445)。
この結果より、軟骨破壊はdGEMRICにより撮像できること、および標準X線像やMRIで関節裂隙の狭小化がみられなくても、早期RA患者のMCP関節には軟骨破壊が存在していることが示された。
コメント
早期関節リウマチにおける早期の関節破壊を確認することは困難であった。しかしながら軟骨破壊を撮像できることは治療の開始を判断するために有用である。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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