関節リウマチの全国コホートを用いた診断3年後の就労障害要因の予測
Predictors of work disability during the first 3 years after diagnosis in a national rheumatoid arthritis inception cohort
Olofsson T, Petersson IF, Eriksson JK, Englund M, Simard JF, Nilsson JA, Geborek P, Jacobsson LT, Askling J, Neovius M.
Section of Rheumatology, Department of Clinical Sciences, Lund University, Lund, Sweden.
Ann Rheum Dis. 2013 Mar 21. [Epub ahead of print]
関節リウマチ患者の病気で休職日数と障害年金受給に影響を与える要因を分析した研究である。
対象は、スウェーデン・リウマチ患者登録データベースから早期の関節リウマチと1999〜2007年に診断された19〜59歳の3029人を抽出した。病気休職日数および障害年金のデータは社会保険庁のデータベースから抽出し線形回帰モデルを用いて分析した。
診断時の就労能力(1ヵ月の休職日数)ごとに、完全就労(0日)、部分就労(1〜29日)、就労なし(30日)の3つのカテゴリーに分類して分析した。3年後に完全就労者の割合は、部分就労者36%(P<0.001)、就労なしの者18%(P<0.001)、完全就労者は71%であった。
診断時のHAQおよびDAS28の値が高い人、高齢者、低い教育水準、並びに失業者は、いずれのカテゴリーにおいても、3年後の休職日数の多さに関連していた。ところが客観的な検査数値であるESR、CRPおよび腫脹関節数と休職日数との間には関連は認められなかった。回帰係数は診断時に部分就労者で最も大きかった。
コメント
関節リウマチの患者の3年後の就労状況は現在の休職日数と関連していた。しかし、医学的な病気の活動性を判断するESR、CRP値との関連が乏しかった。本論文の重要な点は、医学的な検査値よりも、診断後1ヵ月の休職日数や、教育歴や雇用状況などの患者の社会生活上の状況の方が影響要因として大きかったことである。
監訳・コメント:関西大学 社会安全学研究科 公衆衛生学 高鳥毛 敏雄先生
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