痛風の管理におけるインターロイキン-1阻害剤の役割
Role of Interleukin-1 Inhibitors in the Management of Gout.
Tran TH, Pham JT, Shafeeq H, Manigault KR, Arya V.
New York Presbyterian Hospital/Columbia Medical Center, College of Pharmacy and Health Sciences, St. John's University, Queens, New York.
Pharmacotherapy. 2013 Apr 3. doi: 10.1002/phar.1265. [Epub ahead of print]
インターロイキン-1(IL-1)阻害剤は、治療抵抗性の痛風や従来の急性発作に対する治療(非ステロイド抗炎症薬[NSAID]、コルヒチン、グルココルチコイドなど)に非忍容性の患者に対する抗炎症薬として用いられる可能性がある。さらに尿酸降下療法の開始時にみられる痛風発作に対する抵抗性を高めることで、多関節型痛風や結節性痛風患者に有益となる可能性も考えられる。
IL-1阻害剤は痛風という自己炎症性疾患の炎症を抑制するため、抗炎症剤、コルヒチン、ステロイド剤につづく第4の治療薬と考えられる。
しかし、IL-1阻害剤(アナキンラ(anakinra)、カナキヌマブ(canakinumab)、リロナセプト(rilonacept))について痛風の治療や痛風発作の予防に対するFDA承認は得られておらず、高額である。そこで、これらの薬剤を痛風患者に用いた研究について論文検索を行った。
アナキンラについては、痛風患者への使用を支持する結果は症例報告に限られている。カナキヌマブについては、毒性プロファイルが臨床研究で明らかになったため痛風治療薬としての可能性は困難になっている。リロナセプトについては、十分に計画された複数の臨床研究により、尿酸降下療法を開始した痛風患者への使用を支持する有望な結果が得られている。
この総説では、治療困難な痛風患者に対し、現在用いられている治療法にこれらの新しい薬剤を組み入れた新たな選択肢の可能性について紹介する。
コメント
痛風は従来尿酸代謝異常によって生じる代謝性疾患として考えられてきた。このため、痛風値低下のためアロプリノールが処方され、発作時または予防としてコルヒチン、ステロイド、NSAIDが処方されている。 最近本疾患が自己炎症性疾患であることが知られ、その機序からIL-1阻害が治療に有効ではないかと注目されてきた。このため、本疾患に2〜3のIL-1阻害剤が使用され、その効果、副作用等症例報告がされている。本論文はその総論である。今後IL-1阻害剤の使用が臨床的に有用かどうか検討されるであろう。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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