農薬または溶剤への曝露とパーキンソン病発症リスク
Exposure to pesticides or solvents and risk of Parkinson disease
Pezzoli G, Cereda E.
From the Parkinson Institute (G.P.), Istituti Clinici di Perfezionamento, Milan; and Fondazione IRCCS Policlinico San Matteo (E.C.), Pavia, Italy.
Neurology. 2013 May 28;80(22):2035-41
コホート研究および症例対照研究のデータをメタ解析し、農薬および溶剤への曝露に関連するパーキンソン病(PD)の発症リスクを検討した。研究の客観性の質に関連するリスク推定値の異質性についても検討した。
3,087の引用文献のうち計104試験がメタ解析の対象とするための基準を満たした。前向き研究では、研究の質は異質性の原因ではなかった。
質の高い症例対照研究では、種類を問わず、農薬、除草剤、および溶剤への曝露によりPD発症リスクが上昇した。パラコートやマンネブ/マンコゼブへの曝露により、リスクは約2倍上昇した。症例数の多い(>200)質の高い症例対照研究でも、殺虫剤、有機塩素、有機リン、および農業従事では異質性が有意に高く(>40%)、また、農村部での居住によるリスクが有意であった。
コメント
コホート研究および症例対照研究のデータのメタ解析によるパーキンソン病の発症リスクを検討した論文である。本updateの開始早々(2006年10月)に紹介した論文もメタ解析の一つに入っているが、農薬または溶剤への曝露がPD発症のリスク因子であるという仮説を支持するものであった。筆者も指摘しているが、因果関係を立証するために、さらなる前向き研究および質の高い症例対照研究が必要であり、今後の研究では、特定化学物質に注目すべきであろう。
監訳・コメント:大阪府立急性期・総合医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
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