関節リウマチ患者における看護師主導ケアの転帰と費用対効果:多施設共同無作為化比較対照試験
The outcome and cost-effectiveness of nurse-led care in people with rheumatoid arthritis: a multicentre randomised controlled trial
Ndosi M, Lewis M, Hale C, Quinn H, Ryan S, Emery P, Bird H, Hill J.
Academic and Clinical Unit for Musculoskeletal Nursing, Leeds Institute of Rheumatic and Musculoskeletal Medicine, University of Leeds, Leeds, UK.
Ann Rheum Dis. 2013 Aug 27. doi: 10.1136/annrheumdis-2013-203403. [Epub ahead of print]
関節リウマチ(RA)患者における看護師主導ケア(NLC)とRA専門医主導ケア(RLC)の臨床効果と費用対効果を多施設共同の無作為化比較対照研究によりみた。
臨床効果評価は非劣性デザイン、患者満足度と費用評価は優越性デザインを用いて行った。参加者は成人患者181例で無作為に割り付け、NLC群91人、RLC群90人であった。評価はベースライン時、13、26、39、52週目に疾患活動性スコア(DAS28)を用いて行った。両群の平均差をper-protocol(PP)とintention-to-treat(ITT)法により共変量を補正して評価した。
経済的評価は、費用当たりのDAS28変化量、及びEQ5Dから得た質調整生存年(QALY)の比較による。RLC群からNLC群の差をベースラインで補正したDAS28の平均変化量(95%CI)はPP解析で−0.31(−0.63〜0.02)、ITT解析で−0.15(−0.45〜0.14)であった。医療費の平均差は、それぞれ710ポンド(−352〜1,773)と−128ポンド(−1,263〜1,006)であった。NLCは費用対効果が高かった。しかし、QALYの効用値は高くなかった。NLCの非劣性デザインによる評価で有意性が示された。
26週目にNLCの方が「一般的な満足度」スコアが高かった。RAの管理においてNLCが劣らないケアであることが裏付けられた。
コメント
関節リウマチの患者は痛みや腫れや運動制限などに苦しみ、医師による治療だけでなく多職種によるメンタルケアを含めたケアが必要な疾患である。そのためにイギリスにおいて関節リウマチ患者を専門にケアを行う専門看護師が養成され、その後オランダや北欧諸国に普及している。しかし、この看護師主導のケアが、費用面、患者の満足度、予後に与える効果については多施設共同研究で評価が行われていなかった。本研究は、このために行われ、費用面、患者の満足度でも医師主導ケアと比べて劣らないことを示すものである。
監訳・コメント:関西大学 社会安全学研究科 公衆衛生学 高鳥毛 敏雄先生
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