脳卒中の転帰に対するてんかん発作の影響:大規模多施設共同試験
Influence of seizures on stroke outcomes: A large multicenter study
Huang CW, Saposnik G, Fang J, Steven DA, Burneo JG.
Neurology. 2014 Jan 31. [Epub ahead of print]
Registry of the Canadian Stroke Network(RCSN)のデータベースを使用したコホート研究で、RCSNに登録されている患者から2003年7月〜2008年3月に急性虚血性脳卒中を発症した患者10,261例を組み入れた。
虚血性脳卒中発症時のてんかん発作(seizures occurring at stroke presentation:SSP)と虚血性脳卒中発症後入院中に起きたてんかん発作(seizures occurring after stroke but during hospitalization:SDH)の臨床的特徴、及び脳卒中の転帰への影響を比較した。
SSPを発症した患者は157例(1.53%)、SDHを発症した患者は208例(2.03%)であった。てんかん発作を発症しなかった脳卒中患者と比較して、SSPやSDHを発症した患者はより若く、脳卒中がより重度であった(P<0.001)。
SDHは肺炎、及び半側空間無視があることに関連し、脳卒中がより軽度の患者ではSDHが発症した場合、30日以内の死亡率及び1年以内の死亡率がより高かった(P<0.005)。SDHの方が患者の予後は不良であり、SDHの予防が脳卒中の臨床ケア後の転帰を改善するうえで重要であると考えられる。
コメント
脳皮質梗塞によりてんかん原性を獲得した患者が、しかるべき治療的対応をしない場合は、発作原性を獲得し予後に悪影響を与える可能性を指摘した論文である。基礎的には、てんかんの病態を説明するうえで、臨床的には、急性けいれん症候群後に限らず皮質梗塞には、抗てんかん薬の予防的投与の必要性を示唆した論文と考えられ、興味があり取り上げた。
監訳・コメント:大阪府立急性期・総合医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
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