パーキンソン病患者の骨の健康度:系統的レビューとメタ解析から
Bone health in Parkinson's disease: a systematic review and meta-analysis
Torsney KM1, Noyce AJ, Doherty KM, Bestwick JP, Dobson R, Lees AJ. Emergency Department, West Middlesex Hospital, London, UK.
J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2014 Mar 21.
パーキンソン病(PD)および骨粗鬆症は加齢と関連する慢性疾患である。これまでの研究からPDと骨粗鬆症はともに骨折リスクを高める要因であることが示されている。本論文は個々の論文ではなく、これまでの論文を系統的レビューしてPDと骨粗鬆症と骨密度(骨塩量)、そして骨折リスクとの関連性を再検討したものである。
方法は論文索引データベースを使い検索語を定めて2012年9月4日時点で文献検索を行った。2,243論文が抽出され、選択条件をクリアして残ったのは23論文であった。この23論文をメタ解析した。
その結果、PD患者は健常対照者に比較して骨粗鬆症のリスクが有意に高く(オッズ比2.61)、男性患者は女性患者と比べ骨粗鬆症のリスクが有意に低かった(オッズ比0.45)。PD患者の股関節部、腰椎、および大腿骨頚部の骨密度は対照と比べて有意に低く、骨折リスクは有意に高かった(オッズ比2.28)。
つまりPD患者は健常者と比べ骨粗鬆症および骨減少症リスクが高いこと、女性患者では男性患者よりもリスクが大きいこと、さらにPD患者の骨折のリスクが有意に高いことが示された。
コメント
パーキンソン病患者には骨折が多く、骨密度が低いことが個々の論文では報告されている。本論文はこれまでの論文を系統的にレビューし再評価したものである。パーキンソン病患者では骨密度が低下し、骨粗鬆症や骨折のリスクが有意に高いことが示された。わが国は現在、超高齢社会に突入してきている。そのためにパーキンソン病は増加してきている。高齢者においては脳血管障害、認知症が大きな問題となっているが、次いでパーキンソン病などの神経変性疾患の患者が増加してきている。パーキンソン病患者では、一般の人と比べて骨密度が低下し、骨折のリスクが高いことから生活サポートにおいて特別な配慮が必要であることを示すものである。
監訳・コメント:関西大学 社会安全学研究科 公衆衛生学 高鳥毛 敏雄先生
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