関節リウマチにおける超音波検査による関節評価
寛解期の臨床的関節評価との関連性
Sonographic Joint Assessment in Rheumatoid Arthritis
Associations With Clinical Joint Assessment During a State of Remission
Gärtner, M1 Mandl P, Radner H, Supp G, Machold KP., Aletaha,D, Smolen JS. 1Medical University of Vienna, Vienna, Austria
Arthritis Rheum. 2013 Aug;65(8):2005-14. doi: 10.1002/art.38016.
グレースケール(GS)およびパワードップラー(PD)超音波法は、きわめて高感度の関節リウマチ(RA)の滑膜炎の評価法であり、臨床的寛解期にあるRA患者の滑膜炎をも検出するとされている。本研究では、寛解期のRA患者を対象に、疾患の臨床的評価と超音波検査による評価を比較した。
GS法およびPD法を用い、寛解期のRA患者の指関節および手関節における滑膜炎のシグナル(グレード0[なし]~3[重度)])を評価した。超音波法を至適基準としたときの腫脹関節数の感度と特異度、ならびに健康評価質問票(HAQ)や障害指数(DI)などのその他の指標と超音波検査との関連も検討した。
評価された1,320ヵ所の関節のうち滑膜炎陽性と判定された関節は、GS法では67.2%、PD法では20.4%であった。超音波法を至適基準としたときの腫脹関節の特異度は、超音波検査でのグレードにかかわりなく100%であり、感度はもっとも高いグレード3で最高値の25%を示した。PD法でグレードの高かった患者はHAQやDIのスコアも高値であった。
PD法あるいはGS法による低グレードの陽性結果は活動性の滑膜炎を示すとは限らないが、PD法による高グレードの陽性結果には、臨床評価による腫脹関節ならびに疾患活動性との相関が認められた。
コメント
従来、関節評価の基準としていたのは医師による圧痛、腫脹関節評価で、極めて主観的である。この値に基づいて、ACR、DAS、CDAI、SDAIの値が決められるため、一見客観的に思われているが評価者により変動が大きい。GS法又はPD法は客観的であるので、今後評価するにはこれらを使った検査で評価されると思われる。ただし、感度の問題で低グレードの場合、陰性を陽性とする偽陽性の取扱いが見当されなければならない。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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