早期予後不良関節リウマチ患者におけるメトトレキサートを第一選択薬とする治療戦略の妥当性検証
2年間の無作為化二重盲検試験の結果
Validation of the Methotrexate-First Strategy in Patients With Early, Poor-Prognosis Rheumatoid Arthritis
Results From a Two-Year Randomized, Double-Blind Trial
O'Dell JR1, Curtis JR, Mikuls TR, Cofield SS, Bridges SL Jr, Ranganath VK, Moreland LW; TEAR Trial Investigators 1University of Nebraska and Omaha VA Medical Center, Omaha, NE 68198-3025, USA. jrodell@unmc.edu
Arthritis Rheum. 2013 Aug;65(8):1985-94. doi: 10.1002/art.38012
関節リウマチ(RA)の第一選択薬としてメトトレキサート(MTX)が推奨されているが、最近の研究ではMTX単独療法を上回る併用療法の効果が報告されている。併用療法が必要な患者だけでなくRA患者全員に併用療法を実施した方が、長期的な治療成績は改善するのではないかという疑問がある。
予後不良の早期RA患者755例を、MTX単独療法から開始し疾患活動性スコア(DAS28-EAR)が3.2以上となった場合は併用療法に移行するステップアップ療法と、即時併用療法(MTX+エタネルセプト、又はMTX+サラゾスルファピリジン+hydroxychloroquine)のいずれかに無作為化した。
102週後、併用療法に移行せずMTX単独療法を継続した患者の疾患活動性スコアは、即時の併用療法群の患者と同等であり、X線検査に基づく疾患の進行度は即時併用療法群よりMTX単独群の方が低値であった。MTX単独療法から併用療法にステップアップした患者の48週後の疾患活動性スコアおよび102週後のX線検査に基づく疾患の進行度は、即時併用療法群の患者と同等であった。
本試験の結果により、MTX単独療法をRAの初期治療とすることの妥当性が確認された。
コメント
近年、生物学的製剤の出現によりゴールドスタンダード薬のMTX治療の重要性が若干低下しているように思われる。しかしながら、この度の結果は初期RAの場合、十分なMTX治療を行うことによって、併用療法と変わらない結果を示した。従って、特に初期治療ではMTXの単独療法を行うことが重要であることが示され、安易に生物学的製剤あるいはサラゾスルファピリジンとの併用をしなくてもよい、という提案がなされた。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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