関節リウマチ患者を対象としたトシリズマブの皮下注単独療法と静注単独療法の有効性と安全性を比較する第III相試験
Phase III study of the efficacy and safety of subcutaneous versus intravenous tocilizumab monotherapy in patients with rheumatoid arthritis.
HuizOgata A1, Tanimura K, Sugimoto T, Inoue H, Urata Y, Matsubara T, Kondo M, Ueki Y, Iwahashi M, Tohma S, Ohta S, Saeki Y, Tanaka T; Musashi Study Investigators. 1Osaka University, Osaka, Japan.
Arthritis Care Res (Hoboken). 2014 Mar;66(3):344-54. doi: 10.1002/acr.22110.
トシリズマブの皮下注製剤(TCZ-SC)は、静注製剤でなく自宅投与が可能な治療法を希望する関節リウマチ(RA)患者にとって、新たな治療の選択肢となることが予想される。
合成抗リウマチ薬(DMARD)、生物学的DMARD、および免疫抑制剤に不応の日本人RA患者346例を、トシリズマブ皮下注製剤162 mgを隔週で投与する群、またはトシリズマブ静注製剤8 mg/kgを4週ごとに投与する群に無作為化した。試験中は他のDMARDは併用禁止とした。非劣性マージンを18%とし、主要評価項目(24週後のACR 20改善率)の点で静注製剤に対する皮下注製剤の非劣性を評価した。その他の有効性、安全性、薬物動態、および免疫原性のパラメータについても評価した。
24週後のACR 20反応率は、トシリズマブ皮下製剤群では79.2%、静注製剤群では88.5%であった。両群の加重差は-9.4%であり、静脈内投与に対する皮下投与の非劣性が示された。皮下注製剤群と静注製剤群の安全性プロファイルは同等であった。
トシリズマブの静注単独療法および皮下注単独療法の有効性と安全性は同等であった。
コメント
IL-6阻害生物学的製剤のトシリズマブ(TCZ)は現在最も有効な抗リウマチ剤の1つである。しかし4週毎に医療機関で点滴静注を行わなければ継続治療が出来ない。この度トシリズマブの皮下注製剤(TCZ-SC)が開発され、その有効性、安全性が確認されたことにより、治療選択肢が増加したばかりでなく、自宅注入治療も可能となったため、患者のリスク軽減につながった。病院でなく診療所での使用が増加する可能性が考えられる。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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