関節リウマチに関連する間質性肺疾患のバイオマーカー
Biomarkers of Rheumatoid Arthritis-Associated Interstitial Lung Disease
Chen J1, Doyle TJ, Liu Y, Aggarwal R, Wang X, Shi Y, Ge SX, Huang H, Lin Q, Liu W, Cai Y, Koontz D, Fuhrman CR, Golzarri MF, Liu Y, Hatabu H, Nishino M, Araki T, Dellaripa PF, Oddis CV, Rosas IO, Ascherman DP.

1First Hospital of Xiamen University, Xiamen, China.
Arthritis Rheum. 2015 Jan;67(1):28-38. doi: 10.1002/art.38904.
間質性肺疾患(ILD)は関節リウマチ(RA)に比較的よくみられる合併症であり、疾病負荷および超過死亡率の増加の一因となっている。末梢血のバイオマーカーが同定されれば、RAに関連するILDの早期診断と原因究明に役立つ可能性がある。
試験の対象とした中国人コホート(133例)および米国人コホート(86例)を、胸部の高分解能CTを用いて「RAのみでILDなし」、「RA+軽度のILD」、および「RA+進行したILD」の3群に分類した。ELISA法(中国法コホートではmultiplex法、米国人コホートでは従来のサンドイッチ法)を用い、血清中の36のサイトカイン/ケモカイン、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、および急性期蛋白を評価した。
Multiplex法が用いられた中国人コホートにおいて、MMP-7およびIP10/CXCL10がRAに関連するILDの有力なバイオマーカーであることが判明し、この結果はサンドイッチ法でも確認された。ILDを合併したRA患者では、ILDの進行度とはかかわりなくMMP-7およびIP10/CXCL10の血中濃度が上昇し、ロジスティック回帰分析において疾患とこれらのバイオマーカーとの有意な関連が認められた。
コメント
関節リウマチの臨床症状を悪化させる要因の一つである間質性肺炎(ILD)の合併は患者にとって重大で、早期治療を要す。 今までILDの診断は画像診断、肺機能診断、KL-6値等であったが、本研究によりMMP-7とケモカインのIP-10がILDの程度を予測するマーカーであることを示した。このことはILPの発症にMMP-7又はIP-10が関与することを示唆している。ただ、関連性に関してSimple logistic解析のみで、しかもAUCが0.7以下であるので弱い。Multiple logistic解析を要す。またKL-6値との関連性も重要であるが解析されていない。
監訳・コメント:大阪大学大学院 工学研究科 吉崎 和幸先生
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