アフリカ系アメリカ人では末梢血単核細胞におけるインターフェロンγ受容体遺伝子の発現は関節リウマチ及びその画像上の重症度と関連がある
Expression of interferon-γ receptor genes in peripheral blood mononuclear cells is associated with rheumatoid arthritis and its radiographic severity in African Americans.
Tang Q1, Danila MI, Cui X, Parks L, Baker BJ, Reynolds RJ, Raman C, Wanseck KC, Redden DT, Johnson MR; CLEAR Investigators, Bridges SL Jr.

1University of Alabama at Birmingham and Second Xiangya Hospital of Central South University, Changsha, China
Arthritis Rheumatol. 2015 May;67(5):1165-70. doi: 10.1002/art.39056
関節リウマチ(RA)のアフリカ系アメリカ人を対象に、末梢血単核細胞での発現がRAの画像上の重症度と関与する遺伝子を同定した。
試験の第1期では、アフリカ系アメリカ人のRA患者40例及び健康な対照患者20例を対象に、182の候補遺伝子の発現をリアルタイム定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて解析した。試験の第2期では、アフリカ系アメリカ人のRA患者576例及び対照患者51例を対象に、画像上のスコア(びらんスコア、関節裂隙狭小化スコア、及び総スコア)との有意な関連が認められた遺伝子の発現を解析した。
IFNGR1の発現にRA患者群と対照群間の有意差が観察された(補正後のP=6×10−14)。IFNGR2の発現には、びらんのあるRA患者とびらんのない被験者間(補正後のP=0.01)でも有意差が認められた。さらにIFNGR2の発現は、画像上のスコア及び進行度とも相関していた。
この結果はRAの発病におけるインターフェロンγ(IFNγ)の役割を示唆しており、画像上の損傷のバイオマーカーを同定する上でも役立つ可能性がある。
コメント
関節リウマチにおける関節破壊を予防することは治療の目的の1つである。本研究は関節破壊度とその時の遺伝子発現との関連性をアフリカ系アメリカ人の人種を一致させて検討している。その結果、IFNGR1遺伝子発現に正常人との有意差を認め、IFNGR2発現度については骨びらんの有無とに有意差を認めている。IFNGR2においては破壊進行度とも相関を示している。しかし、これらの結果は破壊が生じた後による結果であって予測マーカーになっていない。予測マーカーであるなら治療法の変更等により予防することが可能であり意義がある。
監訳・コメント:大阪大学 産業科学研究所 吉崎 和幸先生
PudMed: