パーキンソン病におけるCSF中の血管新生バイオマーカー上昇
Increased CSF biomarkers of angiogenesis in Parkinson disease
Janelidze S1, Lindqvist D, Francardo V, Hall S, Zetterberg H, Blennow K, Adler CH, Beach TG, Serrano GE, van Westen D, Londos E, Cenci MA, Hansson O.

1 the Clinical Memory Research Unit, Department of Clinical Sciences (S.J., E.L., O.H.), Lund University, Sweden.
Neurology. 2015 Oct 28. pii: 10.1212/WNL.0000000000002151. [Epub ahead of print]
パーキンソン病(PD)において血管新生のバイオマーカーを評価した。この横断解析は、プロスペクティブ研究であるSwedish BioFinder研究から、高齢の対照者38例およびPD患者100例(認知症を有さない患者82例、認知症を有する患者18例)を組み入れた。血管新生のバイオマーカーである血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)、その受容体であるVEGFR-1およびVEGFR-2、胎盤増殖因子(placental growth factor:PlGF)、アンジオポエチン2(angiopoietin 2:Ang2)、およびインターロイキン8についてCSF検体を解析した。
認知症を有さないPD患者では、対照者に比べCSF中のVEGF、PlGF、およびsVEGFR-2濃度が高く、Ang2濃度が低かった。認知症を有するPD患者では、VEGF、PlGF、およびAng2濃度について同様の変化がみられた。血管新生マーカーは、歩行困難および起立性低血圧と関連した。CSF中の血管新生バイオマーカーは、PDにおいて高く、また、歩行困難と関連する。
コメント
パーキンソン病の黒質緻密層の血管新生増加を死後脳で検討した報告を受けて、髄液中の血管新生の生物学的指標を検討した報告である。血管新生の指標の髄液における増加、さらに、認知や動作緩慢などの臨床症状との相関も報告されている。病因解明や治療効果判定にも使用できる可能性もあるが、パーキンソン病の治療薬のドーパミンは元来、血管新生を抑制作用があるといわれており、L-dopa療法のドーパミン補充療法のプラスアルファ効果も考えられ、興味ある報告であり取り上げた。
監訳・コメント:大阪府立急性期・総合医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
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