成人医療への移行支援における神経科医の役割:合意声明
The neurologist's role in supporting transition to adult health care: A consensus statement
Brown LW1, Camfield P, Capers M, Cascino G, Ciccarelli M, de Gusmao CM, Downs SM, Majnemer A, Miller AB, SanInocencio C, Schultz R, Tilton A, Winokur A, Zupanc M.

1 From The Children's Hospital of Philadelphia (L.W.B.); Dalhousie University (P.C.); independent medical writer (M. Capers); Mayo Clinic (G.C.); Indiana University School of Medicine (M. Ciccarelli, S.M.D.); Brigham and Women's Hospital (C.M.d.G.); McGill University (A.M.); Child Neurology Foundation (A.B.M.); Lennox Gastaut Syndrome Foundation (C.S.); Texas Children's Hospital (R.S.); Louisiana State University Health Sciences (A.T.); patient advocate (A.W.); and Children's Hospital of Orange County (M.Z.). brownla@email.chop.edu.
Neurology. 2016 Jul 27. pii: 10.1212/WNL.0000000000002965. [Epub ahead of print]
神経疾患を有する青少年が小児科医療システムから成人医療システムにうまく移行できるよう計画および調整する上で、小児神経科医は決定的な役割を果たす。青少年の移行を適切に計画し、医療、教育、職業、および地域奉仕活動の関係者のあいだでケアを調整する上でリーダーシップを発揮することは、青少年患者におけるケアの空白、成人医療システムへの移行の遅れ、および医療危機の予防に役立つかもしれない。神経疾患により認知障害または身体障害がある青少年およびその家族は、この移行期間中、ほかにも法的および経済的側面で支援を必要とするかもしれない。Child Neurology Foundationが招集した学際的委員会が、成功する移行プロセスにおける小児神経科医の役割を定義した8つの原則をまとめており、本稿ではこれを紹介および詳説する。この合意声明の著者らは、現状では移行成功のモデルに関するエビデンスが不足していることを認め、将来検討が必要な領域についてもまとめている。
コメント
医療的ケアを要する重症心身障害やてんかん症候群の小児が成人期以後どこの科でfollowするのがbetterであるのかが問題になりつつある。小児科でも内科でもない「新しい医療分野」が必要とされる。これらの場合、成人期以後の必要な医療措置は、入院が必要となった場合のベッドの確保、生活習慣病や悪性腫瘍の合併、その他精神・心理的問題への対応などである。多くの患児はある年齢(ほぼ30歳)までには施設へ入所する。入所までの期間は小児科が中心となり診療すべきと考えるが、成人診療科への移行医療を余儀なくされることが多い。小児科学会、内科学会、神経学会などによる、行政を中心にした横断的介入の検討が必要であろう。リーダーシップは、今回の論文が指摘するように小児神経科医がとるべきであろう。
監訳・コメント:大阪府立急性期・総合医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
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