寛解期にあるまたは安定した低疾患活動性を維持している関節リウマチ患者における腫瘍壊死因子阻害薬治療の中止:実践的多施設共同非盲検無作為化対照試験
Stopping tumor necrosis factor inhibitor treatment in patients with established rheumatoid arthritis in remission or with stable low disease activity: a pragmatic multicenter, open-label randomized controlled trial
Ghiti Moghadam M1,Vonkeman HE, Ten Klooster PM, Tekstra J, van Schaardenburg D, Starmans-Kool M, Brouwer E, Bos R, Lems WF, Colin EM, Allaart CF, Meek IL, Landewé R, Bernelot Moens HJ, van Riel PL, van de Laar MA, Jansen TL; Dutch National POET Collaboration

1Arthritis Center Twente Medical Spectrum Twente and University of Twente, Enschede, The Netherlands.
Arthritis Rheumatol. 2016 Aug;68(8):1810-7. doi: 10.1002/art.39626.
腫瘍壊死因子阻害薬(TNFi)は関節リウマチ(RA)の効果的治療薬であるが、寛解または低疾患活動性が保たれている患者がTNFiの投与を継続する必要はあるか、あるいは中止できるか否かは明らかでない。安定用量のDMARDと併用でTNFi療法を1年以上受けている、DAS28スコア3.2未満のRA患者817例を、2:1の割合でTNFi療法の中止または継続に無作為に割り付けた。DAS28スコア3.2以上またはベースラインから0.6以上増加した場合は再燃とみなした。12ヵ月後の時点で再燃が認められた患者は、中止群(272例、51.2%)の方が継続群(52例、18.2%)より有意に多かった(P<0.001)。TNFi中止後の再燃のハザード比は3.50(95%信頼区間[CI]2.60-4.72)であった。再燃後にTNFiを再開した患者の84.6%は6ヵ月後までにDAS28スコア3.2未満を再び達成し、達成に要した時間の中央値は12週間(95%Cl 10.7-13.3)であった。入院症例は中止群の方が継続群より多かった(6.4%対2.4%)。寛解または低疾患活動性が維持されているRA患者では、TNFi療法を中止した場合、継続した場合に比べて再燃がかなり多くみられることがこの試験によって示された。
コメント
本結果は当然の結果である。DMARD効果不十分のためTNFiを加えて治療したものであるため、TNFiを中止すれば再燃する。特にDAS28が2.6以上の患者は寛解に入っていないので当然である。TNFiを中止するにはかなりの注意を要し、中止可能の予測マーカーを特定することが必要である。
監訳・コメント:大阪大学 産業科学研究所 吉崎 和幸先生
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