メトトレキサート治療無効早期関節リウマチにおけるMulti-Biomarker Disease Activity(MBDA)スコアと第二選択治療の選定
A Multi-Biomarker Disease Activity score and the choice of second-line therapy in early rheumatoid arthritis after methotrexate failure
Hambardzumyan K1,Saevarsdottir S, Forslind K, Petersson IF, Wallman JK, Ernestam S, Bolce RJ, van Vollenhoven RF

1Karolinska Institutet, Karolinska University Hospital, Stockholm, Sweden.
Arthritis Rheumatol. 2017 May;69(5):953-963. doi: 10.1002/art.40019. Epub 2017 Mar 31.
メトトレキサート無効関節リウマチ患者(MTX-IR)に対する至適追加療法が、Multi-Biomarker Disease Activity(MBDA)スコアによって予測可能か否かを検討することとした。スウェーデンのSWEFOT試験において、三剤併用療法(MTX、sulfasalazine[サラゾスルファピリジン]、ヒドロキシクロロキン)またはMTXとインフリキシマブの併用療法に無作為に割り付けられたMTX-IR 157例のMBDAスコアを解析した。MBDAスコアを低スコア(30未満)、中等度(30-44)、高スコア(44超)に分類した場合、1年後に三剤療法およびMTXとインフリキシマブの併用療法に反応した患者の割合は、低スコアの患者ではそれぞれ88%と18%(P=0.006)、高スコアの患者ではそれぞれ35%と58%(P=0.040)であった。MBDAスコアを38以下と38超に分類した場合、1年後に三剤療法およびMTXとインフリキシマブの併用療法に反応した患者の割合は、スコア38以下の患者ではそれぞれ79%と44%、スコア38超の患者ではそれぞれ36%と58%であった(4群全体を比較した場合のP=0.001)。MBDAが低スコアの患者は、MTXとインフリキシマブの併用療法より三剤併用療法が奏効する可能性が高い。この結果が確認されれば、RA治療の改善の一助となると考えられる。
コメント
生物学的製剤が多数開発されると、担当医は治療薬の選択に難渋する。本MBDAスコアは治療開始後のマーカーを用いて作成されたものであるので、治療前に個々の患者に適応薬を特定することができない。事実、その判定では患者に納得できる薬を提供することができない。もっと各患者に治療有効性を示しうる予測マーカーの開発が求められる。
監訳・コメント:大阪大学 産業科学研究所 吉崎 和幸先生
PudMed: