関節リウマチ早期における喫煙行動の変化と36年間の前向きフォローアップにおける死亡のリスク
Smoking behavior changes in the early rheumatoid arthritis period and risk of mortality during thirty-six years of prospective follow-up
Sparks JA1,Chang SC, Nguyen UDT, Barbhaiya M, Tedeschi SK1, Lu B, Costenbader KH, Zhang Y, Choi HK, Karlson EW

1Brigham and Women's Hospital and Harvard Medical School, Boston, Massachusetts
Arthritis Care Res (Hoboken). 2018 Jan;70(1):19-29. doi: 10.1002/acr.23269. Epub 2017 Dec 15.
関節リウマチ(RA)の診断が喫煙行動に変化をもたらすかどうか、またその変化が死亡率に影響するかどうかを調査するため、Nurses' Health Study(NHS、1976-2012年)の参加者121,700例の中から、RAの初発症例938例と、年齢及び診断の暦年でマッチさせたRAに罹患していない対照8,951例を同定した。RAと診断された現喫煙者のうち40.0%がRA早期に永久に禁煙したのに対し、対照者での禁煙率は36.1%であった(オッズ比[OR]1.18、95%信頼区間[CI]0.88-1.58)。禁煙患者の死亡率は、RA患者では33.4%、対照では22.8%であり、RA患者(持続的な喫煙者と比較した場合のHR 0.58[95%CI 0.33-1.01])、対照(HR 0.47[95%CI 0.39-0.58])共に持続的な禁煙によって死亡率が低下した。RAの診断後も5 pack-yearsを超える喫煙歴を有していた参加者の死亡率(RAのない前喫煙者と比較した場合のHR 3.67[95%CI 2.80-4.81])は、同等の喫煙歴を有する対照(HR 1.88[95%CI 1.62-2.17])より高かった。これらの結果は、喫煙がRAによる死亡増加の重要な寄与因子であることを示唆している。
コメント
喫煙がRA症状、所見の悪化、進行に影響を与えることはよく知られている。特に初期のACPA陽性化に関与している。今回更に、RAの死亡にも関与していることが示唆された。喫煙がRAに与える持続炎症は血管炎、血管の動脈硬化を助長し、循環障害を増加させた可能性がある。RA患者の場合、喫煙は治療抵抗性を高めるため禁煙が必須で、喫煙するなら治療はしない!というぐらいに強く自覚させなければならない。
監訳・コメント:大阪大学 産業科学研究所 吉崎 和幸先生
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