全身性エリテマトーデス患者におけるataciceptの有効性と安全性:24週間の多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、第IIb相試験の結果
Efficacy and safety of atacicept in patients with systemic lupus erythematosus: results of a twenty-four-week, multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-arm, phase IIb study
Joan T. Merrill1,Daniel J. Wallace, Stephen Wax, Amy Kao, Patricia A. Fraser, Peter Chang, and David Isenberg, on behalf of the ADDRESS II Investigators

1Brigham and Women's Hospital and Harvard Medical School, Boston, Massachusetts
Arthritis Rheumatol. 2018 Feb;70(2):266-276. doi: 10.1002/art.40360
全身性エリテマトーデス患者を対象として、B細胞刺激因子(Blys)/APRILを介したB細胞活性化の拮抗薬ataciceptの有効性および安全性を評価することとした。標準的治療を受ける自己抗体陽性の活動性SLE患者306例を、1:1:1の割合でatacicept 75mg、150mg、またはプラセボの24週間の投与に無作為に割り付けた。主要エンドポイントである24週後のSRI-4の反応率(スクリーニング来院をベースラインとした)は、atacicept 75mg群では57.8%(補正オッズ[OR]1.78、P=0.045)、150mg群では53.8%(補正OR 1.56、P=0.121)であり、プラセボ群(44.0%)と比べて改善傾向がみられた。投与1日目をベースラインとした感度分析では、atacicept 75mg群、150mg群両方の24週後のSRI-4の反応率に、プラセボとの有意差が認められた。重度の疾患再燃のリスクは、ITT集団、ベースライン時の疾患活動性が高度であったサブ集団ともにataciceptの投与により低下した。プラセボと比べて、ataciceptの投与による重篤な有害事象、あるいは重篤または重度の感染症のリスクは認められなかった。この試験によってatacicept療法はSLEに有効であるとのエビデンスが得られた。ataciceptによって疾患活動性と重度の再燃が減少し、安全性プロファイルも容認可能なものであった。
コメント
SLEに対する治療薬としてはプレドニンであるが、プレドニン不十分例もあり、これらの患者に対する治療は困難である。このたびB細胞活性抑制のataciceptにより改善傾向が認められ、治療薬の選択が増えた。特に抗DNA抗体の低下、補体の上昇等、検査値の改善は認められたが、全身症状の改善度は十分ではなかった。ただ重症度の患者で改善傾向がみられたことは、今後期待できると考えられる。
監訳・コメント:大阪大学 産業科学研究所 吉崎 和幸先生
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